見出し画像

加藤文明社さんにお邪魔しました

どうも、ピースオブケイクでデザイナーやってる佐賀野です。
普段はnoteのWebやらアプリやらに関わっていて、エデュトリアルデザインやグラフィックデザインからはちょっと遠い人間ですが、今回ひょんなことからスマート新書を印刷いただいている加藤文明社さんの印刷所を見学する機会をいただくことができました。

note(ならびにcakes)は出版・印刷の歴史を踏まえた上でのプロダクトになります。つまり出版業界、その中でも重要な位置を占める印刷所はいわばnoteの大先輩になります。

読者に届くものを仕上げるという点で、noteのデザイナーとして学ぶことが多い場になるのではと思い、今回見学させていただきました。

加藤文明社 新宿生産センター

所は新宿区東五軒町の新宿生産センター。写真はオフセット印刷機(のほか私の理解が及ばない機器類)が多数並ぶセンター1階。紙のための湿度から色校のための光源までしっかり管理しているとのこと。

色校正

もともとこの見学は、弊社cakes編集部の榎本がスマート新書の色校正に立ち会うところにねじ込む形で実現したので、まずは本来の目的である表紙の色校正の現場を見学。

表紙の見本に当てているのは分光光度計。これによって色成分を測定し、結果を元に目的の色に近づけていく。一度の測定では決まることはあまりなく、試し刷りを繰り返し3回ほどで追い込んでいくとのこと。
ちなみにこの光度計、かなりのお値段のご様子。

こちらが今回印刷をお願いしたスマート新書。囲碁に興味のある方はぜひぜひ予約していただけると。


測定を見学している我々ピースオブケイクの面々。左は今回案内いただいた、技術調査・開発部 取締役の田中さん。

測定後の調整はこちらのパネルから。色ごとに細かな微調整を行なっている。
単純なCMYKの%指定ではなく、細かい調整によって目的の色に近づけていく。どの工程も機械任せではなく、最後は人間の目でチェックが必ず入る。

こちらは表紙を刷るための平台印刷機。この印刷機に限らず全体的に機材が大きい。

色校正の方はすんなりOK。弊社榎本も出来栄えに満足の様子。

センター内の機材

こちらは片面のオフセット印刷機。毎時間10,000枚以上の印刷ができるとのこと。

CMYKごとにローラーに版が巻かれる形でセットされている。
(発売前の印刷物がセットされているのでピントは外しています。)

ローラーが綺麗。よく手入れされているようでピカピカ。

ローラーに巻かれる前の版はこんな感じ。アルミ製。

こちらは両面印刷ができるオフセット印刷機。片面印刷機が上下に重なっているイメージ。センター内でも一際大きかった。

atelier gray

センターの2階は雰囲気がガラリと変わり、atelier grayの名の通りにアトリエっぽいスペースに。

弊社オフィスとは違った方向にオシャレ。落ち着いた雰囲気なので正直ここで仕事したい。

正面に見えているのは最新のデジタル印刷機。雑に説明するなら超でかいインクジェットプリンタ。

印刷機内部。奥にいるのがプリンタのヘッド。家庭用と違ってヘッドが往復せず印刷幅いっぱいに並んでいる。速度はオフセット機劣るがクオリティはこちらが上とのこと。

1階のオフセット印刷機との色比べ。よっぽど注意して見比べないと違いがわからないレベルにまで色味が調整されている。

ここまで色を追い込むのに年単位の時間をかけたとのこと。
私のようなWeb出身の人間は色再現性に無頓着な傾向がある(個人の感想です)ので、労力とこだわりに脱帽するしかない。

向かって左のスペースでは特色の調合を行なっている。こちらも分光光度計で色成分を測定後、最後はベテランの目と技術によって最終調整されている。上の写真は色成分を出力したもの。

同階のインキの保管庫。各種インキの在庫が棚いっぱいに並べられている。

調合済みのインキもこちらに。
上の写真は保存の過程で触ってもベタつかないほどに表面が固まってしまったもの。インキの寿命は半年ほどなので、計画的な使用が求められる。

通路を挟んだ反対には紙折り機や断裁機もある。
デジタル印刷機がコストの関係で少数ロットに向いた機材であり、そのロット数の製本であればセンター内で行った方が低コストになるため、製本に必要な機材を一通り用意したとのこと。

これらatelier grayの機材は、各方面のクリエイターとコラボレーションして印刷物の出力テストや色合わせ、プロトタイプ制作という、商用印刷とは違う形での利用も始まっている。

気になった方は下記のサイトもご覧いただければと思う。

謝辞

今回、忙しい中印刷所の見学を快諾いただいた加藤文明社さんのおかげで現代の印刷技術に触れることができました。

それだけでなく、色味やクオリティに対する深いこだわりと責任感の一端を垣間見ることができ、私自身にとっても大きな刺激になったと思っています。
本当にありがとうございました。

atlier grayにて。
向かって左から、
営業統括本部 課長: 鳥井 一さん
・弊社デザイナー: 川井田
・弊社cakes編集部 編集: 榎本
・弊社代表: 加藤
・弊社デザイナー: 佐賀野(私)
技術調査・開発部 取締役: 田中 哲也さん

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

記事をご覧いただきありがとうございます。 もしよろしければサポートしていただけると嬉しいです。 記事の更新スピードや、ある日突然新しいフォントを公開したりする可能性が上がります。 いただいたサポートは書籍購入や作業環境の更新に使わせていただきます。

❤️
68
株式会社ピースオブケイクでデザイナーやってます。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。